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福井で「ダイヤグラムと時刻表」展 国内外の時刻表など300点展示

展示会場のエントランス

展示会場のエントランス

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 福井県立歴史博物館(福井市大宮2、TEL 0776-22-4675)で9月2日から、「ダイヤグラムと時刻表」展が行われる。

展示資料より。東海道新幹線開業当時に発行された「交通公社の時刻表」1964(昭和39)年10月号

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 2014年9月に亡くなった鉄道友の会前福井支部長・田中完一さんが所蔵していた鉄道資料を公開する同展。担当学芸員の水村伸行さんは「遺族の方から寄贈の申し出を頂き膨大な資料を3回に分けて搬出した。資料を整理しながら、田中さんの命日に合わせて開催できるよう準備を進めてきた」と明かす。

 同館2階特別展示室に、鉄道ダイヤグラム、乗車券類、国内外の時刻表など約300点を展示する。ダイヤグラムのコーナーでは、国鉄(現JR)北陸本線や県内私鉄のダイヤグラムなどを展示するほか、かつて運行していたJRの急行「きたぐに」のダイヤと時刻表とを対比させ、ダイヤグラムの読み方を解説するパネルも設けた。

 「一見して数字が並んでいるだけの本だが、発行当時の社会情勢が反映されているのが時刻表」と水村さん。「戦時中の時刻表には防空の心得が書かれていたり、終戦直後の食糧難の時代には駅弁は外食券が無いと買えないというような注意書きがあったりする」と補足する。

 展示資料の「レアもの」として、福井鉄道の前身である福武(ふくぶ)電気鉄道の乗車券や、「マルス」(=座席指定券類予約発券システム)導入前に発券された東海道新幹線開業日の手書き特急券などを挙げる。「敦賀港駅に停車中の『欧亜国際連絡列車』の写真が載った『旅行案内』も珍しい資料では」とも。

 鉄道ファンだけでなく一般の人にも鉄道史を身近に感じてもらえるよう、構成やキャプションなどに気を配ったという。水村さんは「一個人が趣味で収集した鉄道資料が、時を経て歴史を語る貴重な生き証人となったことを感じていただければ」と話す。

 関連イベントとして2日・3日9時から、同支部による鉄道模型運転会が行われる。10日14時からは、展示説明会も予定する。

 開館時間は9時~17時。入場料は、一般=100円、高校生以下無料。9月13日・27日休館。10月1日まで。

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