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越前町漁協「越前がれい」、ブランド化へ意欲 刺し身用途で販路開拓目指す

「越前がれい」の薄造り

「越前がれい」の薄造り

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 越前町漁業協同組合(越前町小樟)が現在、同町で水揚げされる「越前がれい」のブランド化を進めている。

試食会では、福井県漁業協同組合連合会の井村和人さんによる「神経抜き」の実演もあった

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 「越前がれい」は、赤褐色の体と大きい口が特徴のアカガレイの別称で、10月~2月が旬。水深約200~300メートル、水温5度以下の環境で生息することから鮮度維持が難しく、焼き物や煮物用として主に北陸地方で流通している。

 同組合では昨年春から新たな販路開拓を目指し、「地元でしか食べる習慣のない」刺し身用途の流通に着手。講師の指導の下、地元漁業者が「活け締め」「神経抜き」など鮮度管理の技術を習得した。同組合担当者は「刺し身にすると肉厚で甘みのある食感が際立ち、ヒラメ以上の味覚ともいわれる」と話す。

 10月16日、ホテルフジタ福井(福井市大手3)で開かれた同組合主催の試食会には、福井県内の漁業・飲食店・観光関係者など約120人が集まった。参加者は薄造り、フレッシュハーブ焼き、肝のさんしょう煮などのカレイ料理に舌鼓を打ち、「刺し身はコリコリした食感で舌に吸い付くよう」「福井の観光資源として情報発信したい」などの感想を口にした。

 福井県によると、県内の年間カレイ漁獲量は約1400トンで大半が「越前がれい」という。同組合の齊藤洋一組合長は「福井の風習である『天神講』のお供えになるなど、カレイは県民にとってなじみ深い存在。『越前がに』に続く地域ブランドとして確立させたい」と意欲をのぞかせる。

 「越前がれい」を扱う料理店・宿泊施設などは越前町観光連盟(TEL 0778-37-1234)で確認できる。

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